2022年秋開業「iti SETOUCHI」再生リノベーションを株式会社オープン・エーが設計、商業空間と公共性の共存空間を創る

福山電業株式会社は、福山市商業施設リノベーション再生事業「iti SETOUCHI(イチ セトウチ)」(エフピコ RiM リノベーション再生事業)の設計を、住宅、オフィス、公共空間のリノベーション等を手掛ける設計事務所、株式会社オープン・エー(以下、OpenA)(本社:東京都中央区日本橋馬喰町、代表取締役:馬場正尊)に依頼。人と人がつながりを持ち居心地のよく滞在できる空間づくり、そして公共性、可変性、まちとの連続性を重視した、リノベーション計画を協業し、この秋開業を迎える。

施設は、延床面積の半分以上をパブリックスペースとし、商業施設でありながら、公共性の高い空間に仕上げる。入居テナントは、暮らしに身近なフード、物販のコンテンツに加え、ワーキングエリア、DIY スタジオも備える。


■リノベーショングランドデザイン

全国で百貨店の閉店が相次ぎ、残されたビルの活用が課題になっている。まずはビルのグラウンドレベルだけを街に向けて開放してみる。すると、空きビルが屋根のある大きな公園のように見えてくる。過去の仕上げが残ったままのラフな空間の中にエッジの効いたテナントを集め、福山の街の縮図のような場所をつくり出す。これからの福山の可能性を引き出す実験場として、この場所を捉えた。 (馬場正尊 氏 / OpenA)

 

[施設概要]
1階フロア延べ床面積:およそ5500 平方メートル
貸床面積:およそ2750 平方メートル
パブリックスペース:およそ2750 平方メートル

 

■ iti SETOUCHI を構成する3つの概念
公共性・仮設性
“公共性と仮設性が、変化と市民のアクティブな関わりをもたらす施設に”
iti SETOUCHI の空間構成は、全体の床面積の半分以上をパブリックスペースとして開放し ていることが特徴となる。また、平日・週末、デイタイム・ナイトタイムと時間帯や曜日ごとの需要に合わせて変更できる空間作りが可能な設計を行う。元の仕上げを生かした、仮設的で、可変性のある空間に、DIYスタジオを備えることで、さらに市民の能動的な関わりが誘発されることを意図している。

 

まちとの連続性
既存施設の外壁を一部取り払い、グラウンドレベルを街に開放。福山駅側に面する施設東側の屋外エリアには、小規模店舗と屋外家具を設え、滞在できる空間を設計した。また屋内にも空地を引き込み、室内の公共道が東西をつなぐ。テナントエリアは家形のボックスで構成し、室内に小さな街のイメージをつくり出した。

 

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株式会社オープン・エー

https://www.open-a.co.jp
設計・デザインを軸としながら、社会課題の解決や、エリアの開発、新しいカルチャーの創出などを実現する複合的なチームを目指しています。規模や領域を横断しながら、建築や都市の可能性を追求します。


iti SETOUCHI

https://iti-setouchi.com
様々な価値観に目を向けること、感性を大事にすること、消費するだけでなく共に創り上げられること、チャレンジや表現が可能な場とすることができるプラットフォームとして2022 年秋に開業。
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既存施設の外壁を一部取り払い、グラウンドレベルを街に開放

 


まちとの連続性をつくる室内の公共道が東西をつなぐ

 

 


過去の仕上げが残る空間に新しいデザインで再生の息を吹き込む

 

床面積の半分をパブリックスペースとして活用した公共性・仮設性のある空間づくり

 


OpenA 馬場正尊 氏

 

<OpenA が手がけたプロジェクト>(一例)

 

INN THE PARK 福岡 2022年
©阿野太一・楠瀬友将

 

 

ザ・パークレックス博多 2019年
©阿野太一

 

 

江北町みんなの公園 2019年
©阿野太一