コンテンポラリー・アート事業「Setouchi L-Art Project (SLAP)」始動
菅亮平と香村ひとみをディレクターに迎え
福山市から発信される瀬戸内エリアの文化創生プログラムを多方面に展開
福山電業株式会社は「福山の未来をつくるクリエイティブ・プラットフォーム」というiti SETOUCHIのコンセプトを基軸として、コンテンポラリーアートの企画・運営事業「Setouchi L-Art Project(セトウチ・エル・アート・プロジェクト) / 略称:SLAP(スラップ)」を行います。
プロジェクト名の「L-Art」とは、アートが持つ可能性や派生するイメージを「L」を頭文字とする様々な語句に見出し、それらをリゾーム状に結びつけるビジョンから生まれました。また、本プロジェクト名の頭文字の組み合わせによる通称「SLAP(スラップ)」とは、英語のスラングとしての「SLAP=Sounds like a plan(=いい考えだね!)」と掛け合わせたものです。
「コンテンポラリーアート」は、「今日の・同時代の」を意味する「コンテンポラリー(contemporary)」という言葉を冠するところからも分かるように、現在を生きるアーティストが固定概念に囚われず、新たな社会の見方や価値を提示していく、通常「現代アート」と呼ばれる芸術文化の表現領域を指します。未来の課題と可変性を見据えまちに新たな息吹をもたらす、多様性と可変性に満ちたオルタナティブなコンテンツを中心に展開しようとする、iti SETOUCHIの活動は、本アート事業を通して更に拡張させることが期待されます。
福山電業株式会社代表取締役社長の島田宗輔を実行委員長とする本プロジェクトでは、美術作家の菅亮平を総合ディレクターに、アートメディエーターの香村ひとみをプログラムディレクターに迎えました。また、福山市でエリアマネジメント事業に取り組んできた谷口博輝、中西彩らとともに実行委員会を構成します。そして、福山市の方々をはじめとして、瀬戸内地方の官民の関係機関・団体、中間支援組織、大学・教育機関、文化施設、アートプロジェクトなどとの連携の中で運営基盤を確立し、事業展開を行っていきます。
ロゴマーク
本プロジェクトが、瀬戸内(Setouchi)とアート(Art)を繋ぐ(Link)ものであることを受けて、「S」と「A」を結びつける「L」が強調される形で表現されています。フォントを歪ませた動きのあるロゴのフォルムは、瀬戸内のおだやかな波のゆらぎを反映し、アートに触れることで刺激される人の心のゆらぎ、アートが社会に及ぼすゆらぎと伝播を示しています。また、瀬戸内の海と空からインスパイアされたものとして、メインカラーには「ウルトラマリンブルー」を選びました。古来から世界各地で用いられてきた伝統的な青の色彩である本色の名称は、中東から欧州へ地中海を越えて運ばれたことに由来します。本プロジェクトにおいて、瀬戸内から日本、世界へと広がる文化創造の在り方を志向する展望を踏まえて、「海を越える青」を意味するこの色彩にプロジェクトのコンセプトを託しています。SLAPの活動理念を基にして、グラフィックデザイナーの長友浩之氏がプロジェクトロゴをデザインしました。
L-Art
アートが持つ可能性や派生するイメージを「L」を頭文字とする様々な語句に見出し、それらをリゾーム状に 結びつけるビジョンから生まれました。
Concept Mapping for L-ART / Ryohei Kan / 2022 / 18.0×24.0cm / Etching
L-ART コンセプトマップ / 菅亮平 / 2022年 / 18.0×24.0cm / エッチング
SLAP 2022年活動事業
・Setouchi L-Art Project(SLAP)主催シンポジウム
「SLAP について- 瀬戸内、福山と現代アート -」仮称
日時:2022年10月15日(土)
会場|iti SETOUCHI (広島県福山市西町1-1-1 エフピコRiM 1F)
Setouchi L-Art Project(SLAP)の活動について、実行委員会メンバーによる説明会を開催します。
・アーティスト招聘プロジェクト vol.1「横山奈美」
期間:2022年11月3日(木・祝)-12月25日(日)
会場|iti SETOUCHI(広島県福山市西町1-1-1 エフピコRiM 1F)
愛知県在住のアーティスト横山奈美氏の招聘プロジェクトで新作展覧会を行います。 展覧会の会期中には、トークイベントやワークショップイベントも開催します。
SLAP プロジェクトディレクター
総合ディレクター
菅亮平 Ryohei Kan
美術作家。現代アートの分野で創作及び研究活動を行う。2013年にドイツ学術 交流会奨学金を受賞して以降、ミュンヘンと東京を拠点に活動し、2016年に東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了、博士号(美術)を取得。多様なメディアを横断的に扱いながら、平面作品や映像作品の制作、アートプロジェクトに取り組み、国内外で発表する。2020年より広島市立大学芸術学部講師。
プログラムディレクター
香村ひとみ Hitomi Komura
武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業後、美術館やギャラリー、アートプロジェクトの現場での企画運営、マネジメント業務を経て、広島に移住。2021年、広島市にアートスペースTHE POOL(プール)を開廊。国内外のアーティストの展覧会やイベントを企画、実施。大学での非常勤講師や、産学官や地域と連携したプログラムの企画実施にも携わり「アーティストの発表の場」と「アートに出会える場」づくりに取り組んでいる。
Setouchi L-Art Project(SLAP)
[web site]https://slap.works
[Instagram]https://www.instagram.com/slap.official_/(@slap.official_)